【2013年度合宿報告】2日目―午前その1

・藤井先生の勉強会

7月の東京は気温が35度近くあります。合宿から早3ヶ月…毎日暑いですし、ゲリラ豪雨で大変です。このような状況で、雪の積もった軽井沢での授業を思い出すなんて無理!と思っていました。しかし、どうでしょう、この写真をご覧下さい。素晴らしい写真だと思います。和気あいあいとしながらも、真剣に学んでいるこの写真を見て、あの楽しかった勉強会を思い出しました。
今年の藤井先生の勉強会は音楽と歌がテーマでした。
まず吉田秀和さんの文章を読み、その中で取り上げられている曲を実際に聴き、みんなで意見を言い合いました。1曲目はヴェルレーヌの詩にフォーレが曲をつけた『月の光』。2〜3曲目は全てブラームス作曲の『子守唄』『日曜日』でした。『月の光』は静かで優美な曲でした。フォーレのフラット五つの変ロ短調によって表現される、すっと消えて行く感じは、同じ詩に作曲をしているドビュッシーのものと大きく異なっています。どちらもそれぞれ素晴らしい曲です。『子守唄』は曲の持つリズムが、ゆりかごのゆれを表していて、聴く人に安らぎをもたらします。しかし、安らぐだけじゃないのがこの曲です。歌詞に「あしたの朝、神様がお望みなら またお目々がさめますよ」という部分があり、「もし神様が望まなければ目が覚めないのか…こわい」という意見が多くでました。『グリム童話』や『砂男』など、ドイツはひやっとするお話が多いようです。一転、『日曜日』は恋を歌う歌詞に合った、明るく元気の良い曲でした。リズムもいいです。ドイツ語の歌詞が短く、繰り返しが多いので、歌いやすいのではないでしょうか。日曜日はチャンスなのです。

藤井先生はいつも学生がのびのびと発表できる、とても楽しい空間を作りだされます。この日も、みんなどんどん発表して意見を交換し合い、疑問点は納得するまでとことん考え抜くことができました。このように、普段あまり接することのない学年の人とも、積極的に関わり合うことができ、新鮮で、貴重な時間になりました。楽しかったです。
最後に恒例のキャッチコピーを発表したいと思います。今年は季節の変わり目で、雪が降って非常に寒い軽井沢でしたが、丁度、勉強会で音楽を聴いたあたりから少し暖かくなりました。音楽を聴いて、心も空気も暖かくなったので、今年の勉強会は「春を呼ぶ音楽祭」にしたいと思います。来年の勉強会では何をするのか、今からとても楽しみです。
(文責 3年 仁科)

永遠の故郷――夜

永遠の故郷――夜

フォーレ:月の光(フォーレ歌曲集)

フォーレ:月の光(フォーレ歌曲集)

ブラームス:歌曲集(6枚組)/Brahms: Lieder

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