【2013年度合宿報告】1日目

<ドイツ語ドイツ文学コース恒例の合宿が、今年も4月21日から23日にかけて軽井沢セミナーハウスで行われました。
合宿の様子を参加者の皆さんに報告して頂きます。>


・2年生発表
一日目の夜の読書会では、恒例の二年生による発表が行われました。
発表者は宮田くん。予定ではもう一人いたのですが、急遽来られなくなり、彼の独壇場となりました。

課題テキストはボート・シュトラウス『脅威の理論』。かなり独特のあらすじを持ち、色々な解釈がなされうるような、難解な作品です。
宮田くんはイニシャルとして出てくる登場人物の「S」とフロイトが提唱した概念「エス」との関連を指摘し、フロイトの理論を当てはめながら作品を解釈する、意欲的な論を展開しました。入念な準備が感じられるしっかりした内容と、堂々とした話し方が素晴らしい発表でした。
それをたたき台にして、学部生、院生、教授を問わずに意見を出し合う質疑応答へと進みました。

なごやかな雰囲気でありつつも鋭い考察をお互いに問う、そんな議論は独文ならではのものです。
それぞれが自分の視点を提示し、そこから新たに興味深い意見が生まれ、作品の読みがさらに深まっていき申し分のない読書会となりました。めでたしめでたし。

(文責 3年 愛甲)

マルレーネの姉―二つの物語 (『新しいドイツの文学』シリーズ)

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Strauss, B: Marlenes Schwester

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