カール・クラウスとイタリア — 自然・文化・思想の観点からみた諷刺家の「根源」 —【2010年12月4日(土)】

文学部講師の河野英二先生がイタリア文化・言語研究会第115回例会で研究発表を行われます。皆さまのご来場をお待ちしております。

1. 飯田洋介
ローマ駐在ドイツ外交官の群像(1871−1914年〉

2. 河野英二

カール・クラウスとイタリア — 自然・文化・思想の観点からみた諷刺家の「根源」 —

世紀転換期のウィーンで個人雑誌『ファッケル』を発行し、マスメディア批判の諷刺家として活躍したカール・クラウスは、ソーシャルメディア電子書籍の時代に読み直されるべき文学者です。彼のアクチュアリティは、どのような観点から明らかになるでしょうか。その答えを探るヒントになるのが、彼とイタリアとの関係です。ヴェスヴィオ火山の噴火にみた言葉と崇高のヴィジョン、諷刺の源流としてのルネサンス期イタリアの「悪口文化」とコンメディア・デッラルテとの関わり、そしてジョルジョ・アガンベン、マッシモ・カッチャーリら現代イタリアの思想家によるクラウス言及が暗示する生権力への抵抗のポテンシャリティ。これらのトピックを扱うことで、諷刺家の「根源」への遡行を試みます。

日時:2010年12月4日(土)15:00〜17:30
会場:早稲田大学戸山(文学部)キャンパス 39号館5階第6会議室
主催:早稲田大学イタリア研究所主催